日立 (HITACHI) 電卓
日立は、機械式計算機は製造していなかったが、コンピュータを開発していたことから、シャープ、キャノンの電卓に刺激され1965年から研究を開始した。1966年初頭には試作機を完成させ、操作性、小型化、軽量化、低価格化を図り、1967年1月に12桁でテンキー式の初代エルカ" ELCA 12" を発売した。その後数多くの「エルカ」シリーズが発売された。これらの販売はプラスが担当した。
その後、日立はカシオと協力し、カシオにチップを提供する一方、カシオから電卓の供給を受けた。ちなみにKK260B (ELCA 260B)は、カシオミニの日立へのOEMバージョンである。 |
<カタログ>
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初期の日立の電卓
年 |
| 機種 |
| 特徴 |
1967年 | 1月 | エルカ12 | 239,000円 |
日立の初代電卓。
フリーデン社にEC-1112としてOEM供給された。 |
1968年 | - | エルカ16 |
| 16桁+1メモリー。 |
| 7月 | エルカ22 |
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MOS-IC化(106個のMOS型トランジスタ、MOS型ダイオード)。
エルカ12の機能+1メモリー。 |
1969年 | 4月 | エルカ26 | 298,000円 | 16桁+2メモリー+開平機能。 |
| 8月 | エルカ24 | - | 14桁+1メモリー。 |
| 11月 | エルカ32 | 138,000円 |
事務計算用電卓。
12桁。 |
| - | エルカ26D(デラックス) | - |
エルカ26の機能強化モデル。
16桁+2メモリー+開平計算ワンタッチ。 |
1970年 | 1月 | エルカ24C(カスタム) |
| 14桁+1メモリー+金利計算用特殊プログラム搭載。 |
| 6月 | HITACHI HD3000シリーズ |
| 12桁、14桁、16桁のオールLSI化。 |
| 6月 | エルカ34P |
| 日立最初のプリンタ電卓。 |
| 12月 | エルカ32D |
| 12桁+1メモリ、事務用。 |
| 12月 | エルカ34 |
| 14桁+1メモリ、事務用標準機。 |
| 12月 | エルカ36 |
| 16桁+2メモリ、事務用高級機。 |
| 12月 | エルカ36C |
| 16桁+2メモリ、金利計算用。 |
| 12月 | エルカ36D |
| 16桁+2メモリ、技術計算用。 |
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Photo courtesy : Mr.Toshiro Hata | ELCA 180A
KK181Bと同じもののようにみえる(カバーが欠損している)。
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 | KK181B
透明なカバーがついており、持ち上げて使うこともできる。バッテリー駆動。
英国に出張した際、ロンドンの古道具屋で偶然手に入れたもの。英国仕様のため日本では使えない。
日立らしいがっしりした形の電卓。
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 | ELCA 220B
1973年に発売されたコードレス電卓。表示は8桁だが12桁までフル演算機能を持つ。
電源は、単三乾電池4本若しくはACアダプター、充電池の3方法が可能。
単三電池は電池ケースに入れ装着する方式を採用している。
国内向けバージョン。 |
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 | KK221B
ELCA 220B の輸出向けバージョン。
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 | KK260B (ELCA 260B)
→ カシオ電卓
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KK260BとCM-604
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 | THC-6800
日立のAMラジオ付き電卓。ストップウォッチ機能も付いている。
電卓機能とラジオ機能を非常に効率よく小さな躯体に収めている。
液晶は黄色液晶。
サイズは、103(W)×61(D)×15(H)mm。
⇒Calcu radio |
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