Olivetti Calculator

Camillo Olivettiによってイタリアで1908年に創業された事務機器メーカー。昨今ではイタリア最大のコンピューター会社とまで成長したが、1997年にパソコン部門を撤退させ、現在では大手情報通信機器メーカーとしてその地位を築いている。
同社は、1960年代半ばに電卓が出現する以前からタイプライターや電動計算機の分野において革新的でスタイリッシュな製品を生み出していた。60年代に部品の小型化が進み、プラスチックやアルミなどの材料が活用されるようになると電卓などの分野のデザインの自由度が飛躍的に向上した。こうした中でオリベッティの製品のデザインを手がけたのがマリオベリーニ(Mario Bellini)である。ベリーニは世界で最初のデスクトップコンピュータである Programma 101など計算機、タイプライターなどのデザインを手がけた後、1980年代にはオリベッティ社の一連の電卓のデザインを手がけた。これらはいずれもイタリアらしい独創的なデザインで市場で高い評価を得た。特に Divisumma 18 は芸術品といってもいい独創的なデザインで20世紀のデザイン史の発展に大きく貢献した。
オリベッティ社は、「計算機は記録がとれるものでなければならない。」という信念の下、当時はプリンタ電卓以外製造しなかった。左は当時の新聞に載った全面広告。イタリアの企業らしいこだわりが見られる。最近ではプリンタ機能の付いていない電卓も発売しているが、こうしたこだわりが、オリベティ社の電卓の魅力となっている。



1976/06/01

オフィス用印字式電卓「ロゴス40」など2機種を発売。

1976/07/16

給与計算専用機「ロゴス70」を発売。

1976/09/01

オフィス用電卓「ロゴス40PD」「同42PD」を発売。

1977/03/09

プリンター付き小型電卓を初の2万円台で発売。

1977/09/14

タテ・ヨコ同時集計の事務用電卓「ロゴス75B」を発売。

1978/10/26

プリント・表示両用プリンター付き電卓を発売。

1979/01/18

パーソナル記録計算機で旭光学商事と販売提携。

1979/10/30

グラフ作成機構付き高級電卓「ロゴス78B」を発売。

1979/11/08

事務用高級計算機6機種を発売。

1980/09/26

事務用高級プリンター電卓「ロゴス49」を発売。

1981/02/25

事務用プリンター電卓4機種を発売。

 


スーパーサイズ

オリベティ社のプリンティング電卓

マリオ・ベリーニ
(Mario Bellini 1935
〜 イタリア)
 ミラノ工科大学卒業、イタリア、オリベッティ社のデザイン顧問を長年務める。代表作に一連のオリベッティ製品のほか、椅子「キャブ」オフィスチェア「フィグラ」、象印魔法瓶の電気ポット、アルファ・ロメオのインテリア−−−といったデザイン、東京デザインセンターの建築設計などが有名。「Domus」誌の編集長、各大学の教授などを歴任。受賞したデザイン賞、世界各地の美術館に永久保存されている作品多数。

 

 

Photo Courtesy : Blue Percept : Mr. Yuji Morimiya

LOGOS 3

Logos 3 Logos 7 1979年に発売されたオリベッティ社の最初のポケットサイズ電卓。
Logos 7
は印字機能の他、蛍光管を備えているのに対し、Logos 3 は印字機能のみで蛍光管は持っていない。
裏側のボタンを押すと電池ボックスが出てくるユニークな構造になっている。


Printing calculator

 


LOGOS 7 (olivetti) (1)

Logos 3 と 同じく1979年に発売されたオリベッティ社の最初のポケットサイズ電卓。
Logos 3
と異なり蛍光管も備えている。
裏側のボタンを押すと電池ボックスが出てくるユニークな構造になっている。
12
桁表示。CPUNEC製。98(W)×167(D)×44(H)mm。日本製。


Printing calculator

 


Photo Courtesy : Mr.Y.Tsuji

LOGOS 7 (PENTAX-olivetti) (2)

Logos 7 は旭光学(現ペンタックス)のOEMであるが、このLogos 7 はオリベッティ社とペンタックス社双方の名前が本体とビニールケースに記されている。


LOGOS 9

巨匠マリオベリーニがデザインしたオリベッティ社の最初のLCDタイプの電卓。
1981
年に発売された当時世界で最も小さい印字電卓でもあった。
印字部分は使用しないとき中に隠れる構造になっている。
AC
または充電池を使用。日本製。



Printing calculator

 


DIVISUMMA 18

1973年イタリアのオリベッティ社から発売された。巨匠マリオベリーニのデザインによる。黄色のABS樹脂とゴムの表面は、やわらかな外見を形づくっている。底面は3つのチューブを寄せ集めた形状をしており、ディスプレイはない。ニューヨーク近代美術館(MOMA)の永久所蔵品の一つともなっており、20世紀を代表するデザインとして雑誌や本にしばしば登場する「芸術品」である。


Printing calculator

 

 


DIVISUMMA 28

1973年に発売されたダークグレーのデスクトップ電卓。
デザインは巨匠マリオベリーニ。
表面は、ゴムシートで、成型されており、基本形態であるシリンダーと直方体を組み合わせたフォルムは、力強い構成感を印象づける。
Divisumma 18
とともに ニューヨーク近代美術館 (MOMA) の永久所蔵品に選定されている。

Printing calculator

 

 

Photo Courtesy : Blue Percept : Mr. Yuji Morimiya

 

 


Photo Courtesy : Blue Percept : Mr. Yuji Morimiya

LOGOS 41PD

 

 


LOGOS 55

1974年頃Olivetti社から発売されたニュー・ロゴス・シリーズのデスクトッププリンティング電卓。巨匠マリオベリーニによる設計で「ベリーニの三角形」と呼ばれる。アルミダイキャストとABSポリマーで構成された非常に斬新なデザインの電卓でMOMAのパーマネントコレクションにもなっている。

日本では日本オリベッティ株式会社から95千円で販売された。イタリア製。

 

 


 

 

ダイアグラム, 設計図

自動的に生成された説明タイムライン が含まれている画像

自動的に生成された説明ホワイトボードに書かれた文字

自動的に生成された説明


LOGOS 58

1973年に発売された。
MOS-LSI
3個使用。
420(W)
× 245(D)×130(H)mm。 6.7kg
イタリア製。

 

 

 

 


Photo Courtesy : Blue Percept : Mr. Yuji Morimiya

LOGOS 59

 

 


PLOGRAMMA 101

1967年に発売されたマグネチック・カードによる世界最初の本格的記録式卓上コンピューター。
400種のライブラリーからプログラムを選択し、カードに記憶することでプログラムが何回も使用できる。

48(W)
×61(D)×19(H)cm
29kg

159
万円。


日本経済新聞 1967.5.26.
<説明文>


Logos 50

イタリアのStudio De Lucchi (スタジオ デ ルッキ)デザインの電卓。
角度調整可能な12桁大型液晶を採用した波のような曲線が特徴の電卓。


性能面では最大99回履歴の記憶及び計算式の表示、訂正、再実行が可能。
通貨換算、3メモリ・キ−、パ−センテ−ジ、ル−ト、売上(費用・利潤)、税計算、四捨五入選択スイッチ、小数点指定スイッチといった付加機能も充実している。
電源は太陽電池とボタン電池のデュアルパワ−。
マレーシア製。

165(W)
× 175(D)× 35(H) mm


Gioconda

2001年に発売されたイタリアデザイン界を代表する巨匠、ミケーレ・デ・ルッキデザインの電卓。

名前の「GIOCONDA(ジョコンダ)」は、レオナルド・ダ・ヴィンチの「Mona Lisa(モナリザ)」の別名。
モナリザを思い起こさせるふくよかなラインの電卓。
ゆとりのあるキー配列など、人間工学に基づき使い勝手をよくしている。
メキシコ製。

色はBlackの他、透明のBlueタイプが発売されている。(税込価格ともに¥6,090 (5,800))
この他印字機能の付いた Gioconda Printingが発売されている。 (税込価格¥12,600 (12,000))

主な機能
12
桁大型液晶 ロ−カル<>ユ−ロ通貨に換算 3メモリ・キ−四則演算 パ−センテ−ジ ソ−ラ−,電池(デュアルパワ−)

サイズ: 185(W)× 76(H)× 188(D) mm

ミケーレ・デ・ルッキ
1951
年、イタリア フェラーラ生まれ。
1969
年〜1975年フィレンツェ大学にて建築を学ぶ。翌年スタジオ・アルキミアで家具や照明を手掛けた後、1981年ソットサスらと共にメンフィスを結成。ポストモダンの旗手と言われ、アルテミデやカルテルなど多くの企業の製品を手掛ける。また、1979年からオリヴェッティのデザイン顧問に就任する。1990年には自身のブランドであるプロドゥツィオーネ・プリヴァータを設立。「職人の技術を使ってこそ、新しいモノが生まれる可能性が開ける」という信念のもと、現在も実験的なデザイン活動を続けている。

 


Olivetti LOGOS 4042

Olivetti Logos 240245250270


Photo courtesy : Mr.Toshifumi Yamamoto

機械式計算機

Tetractys 24


ハンドヘルドコンピュータ

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ノートタイプコンピュータ

QUADERNO 33