Ricomac (Ricoh)

Ricomacはリコーの電卓のブランドネーム。機種番号は単純だが、それぞれ非常に個性的なデザインとなっている。内部のCPUをみると、オムロン、NEC、日立、東芝など様々なメーカーのものが使われている。


RC-8

1973年に製造されたRCシリーズ最初の電卓。RC-8Eより全体的にやや小さい。充電池を使用。チップはオムロン製。26,800円。


RC-8A (Black)




RC-8A (Blue)





RC-8B

単3電池4本使用。ACアダプターでも使用可。
内部に「責任保証期間昭和51年5月25日」となっていることから1975年頃発売されたものと推定される。
内部のCPUは日立製。


RC-8C

単3電池2本またはACアダプター使用。
内部に「責任保証期間昭和51年8月」となっていることから1975年頃発売されたものと推定される。
内部のCPUは東芝製。

RC-8D

丸いボタン。マイナス、オーバーフロー表示は赤いランプが点滅。オンオフスイッチは、上部にあり、ストラップは、底についている。

130(D)×78(W)×25(H)mm。150g。
24,800円。




RC-8E (RICOMAC 8E)

非常にレトロなデザインのポケット電卓。
RC-8 の後継機。RC-8にKキーと%キーが付加された:
内部をみると、NEC製のCPUがみられる。
裏蓋には「責任保障期間昭和51年10月31日」と書かれたシールが張ってあり、1975年頃生産されたものであることがわかる。
98(W)×165(D)×25(H)mm。単3電池4本使用。




RC-8F (RICOMAC 8F)








RC-8G


RC-8S

金属製のケースの非常にしゃれたデザインの電卓。リコーでは珍しい水平タイプ。ドイツではTriumph 80D として発売されていた。単3電池3本またはACアダプター使用。単3電池は着脱可能な電池ボックスに入れる。オムロン社のOEM。裏蓋の内部には「責任保証期間 昭和50年7月3日迄 株式会社リコー」というステッカーが貼ってあり、1974年頃に製造されたものと考えられる。


80D (Triumph)

 Triumph はドイツ、フランクフルトの企業。ヨーロッパを市場としていた。Adler社とRoyal社とも関係している。
 80D はTriumph社の初期のモデル。リコーのRC-8Sと同じオムロン社のOEM。
 デザイン面では、アルミとプラスチックをうまく組み合わせ、非常に美しい形に仕上げている。リコーのRC-8Sと比べるとキーがカラフルな点でより洒落ている。電源は単3電池4本を着脱可能な電池ボックスに入れ、装着する。オムロン社のOEM。日本製。


X-1

1975年に発売されたリコーの科学技術計算用パーソナル関数電卓。
ポケットサイズで13の関数キーが付いており、四則計算、定数、逆数計算、平方根、三角関数、対数、指数関数、べき乗計算、総和計算ができた。
また、当時としては珍しいデュアル・ファンクションキーを採用したため、多種類の関数計算機能を搭載しながらキーの数は非常に少なくなっている。
86(W)×148(D)×31(H)mm。270g。
乾電池4本で17時間使用可能。
19,800円。




X-11S

X-1と同じ関数、キー配置となっており、ケースの色以外大きな違いがわからない。




※館長が始めて使用した電卓と同じタイプの電卓。




X-10

赤 LEDタイプ。充電式

X-822 (Ricoh) (Compucorp 324-G)

科学技術計算用の超小型プログラム関数電卓。
1974年に米国Compucorp社が製造した 324-G をリコーがリコマックブランドで販売したもの。米国での価格は$795。
単1サイズの充電池を4本搭載し、当時としては極めて高性能で小型の電卓だった。ディスプレイはオレンジ色でとっては引き上げると持ち運びやディスクトップでの角度調節に使用できた。

Compucorp社は 324-G の他にも 320-G、322-G、326、340、360など「300シリーズ」を1973年から74年にかけて発売している。これらは米国国内では Compucorp、Monroe、英国ではSumlock、ドイツでは Deitzgen、イタリアではIMEブランドで販売された。


X-822 の内部