博物館の代表的所蔵品 (ポケット、その他)





EL-8 (シャープ)

1971年1月にシャープから発売された小型、携帯型電卓。
シャープからは携帯型電卓としてQT-8B が既に発売されていたが、
これはデスクトップ電卓QT-8D に充電池を搭載したものであり、
携帯型コードレスのデスクトップ電卓といった方が適切であった。
 これに対し、EL-8 は当初からポータブルを意識して設計されたもので、
全体に小ぶり(それでもかなり分厚い)に作られており、
シャープの最初のポータブル電卓といえる。




- (Marksman)

新製品の開発過程で作られた試作品。
深緑色の落ち着いたデザインで、非常にスレンダー。
表示部分は左側のボタンを押すと持ち上がるようになっている。




TIFFANY のカード電卓 (SL-701G) (Casio)

カシオのカード電卓SL-701に純銀製のカバーがかぶさったもの。





UCシリーズ (UC-100, UC-110) (Casio)

カシオから発売された複合機能型カード電卓。
UC-100はバッテリーチェッカー、UC-110はサーモメーターが付いている。
他にUVチェッカーが付いたUC-120とエア・コンディションチェッカー
が付いたUC-150が発売された。





TIME FACE 電卓 (QA-70, QA-700, QA-10) (Casio)

カシオから1993年に発売されたアナログ時計のついた電卓。
横型のQA-70,QA-700(蓋付き)と縦型のQA-100,QA-10(蓋付き)が発売された。
これらはすべて1993年にグッドデザイン賞を受賞した。





Panac 1308 (松下通信工業)

レトロなデザインの10桁液晶電卓。






ELETAC mini DELUXE 8 (無電テレビ工業)

名古屋にあるTV受信アンテナ、トランシーバーなどを製造する
無電テレビ工業が発売したポケットサイズ MOS-LSI電卓。
優雅な曲線のレトロポケット電卓。
ストラップは本体上部中央についている。





350 (Berkey KEYSTONE)

1974年に発売された米国製電卓。
ディスプレイは Burroughs が開発した Panaplex を搭載しており、非常に見やすい。
落ちついた色合いの電卓。





ANITA 811 (Sumlock Anita)

世界で最初に電卓を製造発売した Sumlock Anita 社のポケットサイズ電卓。
英国製のレトロなデザインの電卓。






81 (Adler)
ドイツの Adler 社が発売し8桁LED電卓。
生産は英国Samlock Anita 社が行ったが、デザインはAdler社が独自に行った。
カラフルな丸ボタンが特徴の洒落たデザインの電卓である。






ICC-160 (三洋電機)
三洋電機の発売した初期のデスクトップ電卓。
丸ボタンのレトロなデザインが特徴。




SOLAR-MINI (IMPERIAL)

Imperial 社から発売された世界で最初の太陽電池式電卓の一つ。
日本のメーカーのOEM。
初期の太陽電池式パネルはエネルギー変換効率が低かったため、
電卓の受光面は非常に大きかった。











EL-8026 (Sharp)

1976年に発売された世界で最初の太陽電池式電卓。
受光部は電卓の裏側にある。
充電式のボタン電池を内蔵しており、暗いところでも使用ができた。
当時の価格は2万4800円だった。





EL-805 (Sharp)

1973年6月に発売された世界初のCOS-LCD電卓。
発売価格は26,800円と高かったものの、単三一本で100時間も連続使用できたことからヒットした。
この電卓をきっかけに電卓の表示機能は蛍光管から液晶に代わった。
シャープは液晶テレビ"AQUOS"で有名だが、その原点となったのがこの電卓である。





JE-334 (松下)

1983年に松下通信工業から発売されたピアノ機能付きのメロディ電卓。
ミッキーのテーマ曲を自動演奏したりもする。
画面上のMickeyとMinnyが音に合わせ踊る「ダンシングカルキュレータ」。





Astro (Kosmos)

世界で最初の 占星占い機能付き電卓。
各人に影響を及ぼす3つの星の位置を計算することでいろいろな占いが可能。
ユニークなデザインの電卓。
台湾製。





EL-8048 (Sharp)

1979年1月に発売されたソロバンに電卓が合体したもの。
ソロカルの中で最も多く販売された代表的なタイプ





Pocket-Mini (Casio)

丸ボタンで、数字は赤のLED。
手になじむとてもかわいらしい電卓。






1049 (Unisonic)

 アルミの輝きとシャープさを生かした電卓。
日本製。





CL-110R (CROWN RADIO)

ジェームスボンドが使いそうなアタッシュケース型の電卓。
電卓、テープレコーダ、AM/FMラジオが内蔵されている。





CT-120T (クラウンラジオ)

今はなきクラウンラジオが発売した世界で最初のAM/FM ラジオ、時計・タイマー付き電卓。
米国で$229.95で販売された。
日本ではダイエーにOEM供給され、BUBU 200X として39,800円で発売された。





Tallymate (Victor Comptomater)

 1971年に米国ビクター社から発売されたワンチップ電卓。信和ディジタルが製造。
きれいな大企業のオフィスというより、中小企業の生産現場で使われるのが似合った、
古きよき時代を彷彿させるデザインの電卓である。





CL-130 (Crown Radio)

今はなきクラウンラジオ社が発売した初期の蛍光管電卓。
充電池またはACアダプターで使用する。
そろばんを意識した横長の非常にスリムな形状となっている。
内部は非常に精巧にできており、当時の販売価格は20万円ほどしたといわれる。





DigitalV (Royal)

1972年初めに米国ロイヤルタイプライター社から発売された電卓。
製造コストを引き下げるため製造コストの高いボタンを取りはらい、
電流の流れているペンを金属板に接触させることで入力する方式を採用し、
表示桁数も4桁とし、読み出し機能をつけることで
8桁の計算ができるよう工夫することで初めて100ドルを下回ることに成功した。





301 (commodore)
珍しい横型の充電式電卓。
本体を薄くするため、充電池を左に配置し14mmという薄さを実現した。
アルミの質感を生かしたスレンダーな電卓。日本製。





EL-8009S (Sharp)

1975年に発売されたコンパクト型計算機。
本格的にファッション性を打ち出した最初の電卓。
当館所蔵のEL-8009Sは米国の宝石店TIFFANYが
販売した純銀製ケースの希少なもの。





728.5822 (Sears)

米国 Sears 社から発売されたシャッター付電卓。
電卓使用時は、シャッターは本体底部に収納し、使用しないときは
シャッターを引き上げ、表示部分とキー部分を覆うユニークなデザイン。
シャッターは木目調だが材質はプラスチック。
メキシコで生産され米国で販売されたもの。





806 (富士通ゼネラル)

富士通グループの電子・電気機器メーカーである
富士通ゼネラル社(当時ゼネラル社)が発売した電卓。
単3電池4本は頭部に装着するようになっている。
丸ボタンがレトロ。





80D (Triumph)

 Triumph はドイツの計算機メーカー。
 80D はオムロン社のOEM。
 アルミとプラスチックがうまく組み合わせられ非常に美しく仕上がっている。





ICC-804D (三洋電機)

1971年に三洋電機から発売された最初期のポケットの電卓の一つ。
超高性能LSIを4個内蔵し、演算能力は16桁で定数計算もこなすなど
ポケッタブル電卓としては当時最高の機能を有していた。
充電池にはカドニカ電池を内蔵。
LED タイプのディスプレイを使用し、フリップアップカバーが付いている。
カバーが開かないと電源がはいらない仕組みになっている。
周囲はカメラの表面のような加工が施され、
ディスプレイを開くときカシャとシャッターを切るような音が出る。
丸ボタン、LED電卓、充電式など昔のタイプの電卓の特徴をあわせ持った
典型的なオールドタイプのポケット電卓である。
当時の価格 79,500円。





LE-10 (Canon)
1971年に発売されたキヤノンの最も初期の充電式ポケット電卓。
頭部に充電池が4本内臓されており、充電はクレードル上で行う。
左上にはバッテリーメーターがついている。
非常に重厚な作りでずっしりとした重量感がある。
当時の価格 58,000円。





Marchant 1(Smith Corona Marchant)

 1971年に米国の機械式計算機メーカーであるSmith Corona Marchant社
より発売された最も初期の充電式の携帯電卓の一つ。
 ニキシー管を搭載した数少ない携帯型電卓の一つでもある。
ディスプレイはフリップ式となっており、カバーを上部にスライドさせると
キーボードとディスプレイが現れ、電源も入る仕組みになっている。
本体後部には脚が収納されており、使用するときは脚を持ち上げて使用する。





ICC-82D (Sanyo)

1970年5月に三洋電機から発売された世界で最初の携帯型電卓の一つ。
米国のゼネラル・インスツルメンツと共同開発したLSIが4個使用されている。





ICC-0081 (三洋電機)
1970年ごろ三洋電機から発売された初期の携帯型電卓。
フリップカバーとバッテリーメーター及びキャリングハンドルがついており、
電卓のカバーは台座として使用する工夫がされている。





F-7

"すべてに最高性能" を目標に、幅広い計算機能を持つように
設計された単位換算機能付最高級関数計算機。
キーボード配列、表示パネルやデザインなど
人間工学設計に基づいた操作性を採用している。





HP 35 (Hewlett-Packard)

1972年にヒューレット・パッカード社から発売された世界で最初のポケットサイズ関数電卓。





65 (Hewlett-Packard)

1974年に発売された世界で最初のプログラム可能なポケット電卓。
プログラムを保存するためのカードリーダーを備えている。
世界で最初のコンピュータであるMITS-Altairより一年前に発売されたにもかかわらず
性能的にははるかに進んだ機能を持っていた。





Executive (Sinclair)

 1972年8月に英国シンクレア社が発売した世界で最初のポケット電卓の一つ。
ボタン電池を使用し厚さは1cmと極めて薄くなっている。
 ポケットに入れ、常時携帯する「手帳型電卓」のはしりといえる。
 デザイン的にも優れており、MOMAのパーマネントコレクションに選定されている。





CQ-1 (Casio)

1976年発売された時計、アラーム、ストップウォッチ、計算機能を持った世界初の電子クロック。
世界で最初の複合電卓として記念的な電卓。
「でんクロ」(パーソナル電子デジタルクロック)の愛称で広く愛用された。
翌年には、姉妹機CQ-2、電子懐中時計MQ-1、
万能ストップウォッチST-1が発売された。






Casio Mini (Casio)

1972年8月に発売された最初のミニ。
12,800円という低価格で、電卓を個人で使うものとした
「大衆電卓」の走りの電卓。





Sovereign (Sinclair)
1977年英国シンクレア社から発売された斬新なデザインの電卓。
(英国エリザベス女王(Queen Elizabeth II) の即位25周年(1952-1977)を記念した発売された純銀製限定バージョン)





Pocketronic (Canon)
1970年に発売された世界で最初の携帯型電卓の1つ。





LE-120GB (Busicom)
「純金てのひらこんぴゅうたぁ」
発売価格38万円!





Divisumma 18 (Olivetti)

1973年イタリアのオリベッティ社から発売された巨匠マリオベリーニのデザインによる電卓。
黄色のABS樹脂とゴムの表面は、やわらかな外見を形づくっている。
底面は3つのチューブを寄せ集めた形状をしており、数値ディスプレイはない。
ニューヨーク近代美術館(MOMA)の永久所蔵品の一つともなっており、
20世紀を代表するデザインとして雑誌や本にしばしば登場する「芸術品」である。




TEZET (Shachihata)

1987年2月に発売された電卓機能付きペン。
ペン本体に加減乗除やべき乗計算ができる8桁電卓を組み込んだ。
非常にスレンダーで洗練されたデザインの電卓。
シャープのOEM。




Calcupen (Satolex)

サトレックス社は日本の企業。
同社は電卓機能のついたペンをいくつか発売したことで有名。
これはその2代目にあたる。
数値表示は初代がLEDだったのに対し液晶になり使用時間が長くなるとともに
小型化されペンの形により近づいた






Calcu-pen (Satlex)

1975年発売された電卓機能をもったボールペン





ET11
ドイツ ブラウン社最初の電卓
(オムロン社からのOEM)