Tandy M 100,NEC PC8201 シリーズ

 世界的に最も有名なハンドヘルドコンピュータであるTandy社のTandy model 100と日本で非常に愛されてたNECのPC8201は共に京セラが製造した姉妹機である。この他、オリベティ社もM10というマシンを京セラからOEM供給を受けヨーロッパと米国で発売した。またあまり知られていないが京セラ自身もKyotronic 85 という名前でこの機種を販売した。ただそれぞれの機種のスペックは非常に異なっている。
 アメリカでは、未だ現役でmodel 100 を使い続けるユーザグループが存在するなど、こうしたハンドヘルドコンピュータは今でも非常に魅力的である。。


PC-8201/TRS-80 model100 Famiry
PC-8201日本で発売されたモデル。アイボリーホワイト、メタルカラー、ワインレッドの3色のモデルがあった。
PC-8201aNECがアメリカで販売したモデル。
PC-8300NECがアメリカで販売したモデル。32KbiteRAM標準搭載。モデムを内臓可能。
TRS-80 model100アメリカでの標準モデル。モデム内臓。8KbiteRAM。
TRS-80 model102model 100 よりやや薄く軽量。24KbiteRAM。
TRS-80 model20016桁表示のできる折り畳み型の液晶ディスプレイに変更。
Olivetti M10オリベッティから販売されたモデル。米国版と欧州版がある。
Kyotronic 85
(KC-85)
京セラブランド(KYOSEI)で販売されたモデル。非常に稀少でその存在もあまり知られていない。





TRS-80 model 100 (Tandy)

 最も有名なハンドヘルドコンピュータ。京セラにより作られTANDY社が発売した。世界的にみた場合、ハンドヘルドコンピュータの歴史はこのマシンのヒットで幕をあけた。1.7kgのボディにモデムを搭載し、ワープロ機能やスケジュール管理機能を搭載したこのマシンは新聞記者などの間で大流行し、あまたの会見会場はこのマシンで書いた記事を電話で転送する記者の姿であふれた。米国で発売された機種のため、カナを使用することはできないが、その代わりに独語。仏語など各種国際文字や色々なグラフィック文字を使用できた。ソフトウェアとしては、電話回線を活用するための"TELECOM"、マイクロソフト社製の"model 100 BASIC"、ワードプロセッサの機能を持つ"TEXT"、簡易スケジュール管理プログラム"SCHEDL"、住所録プログラム"ADDRESS"の5つが、ファームウェアとして内臓されている。これらは電源投入時のメニューにおいてカーソルで選択することができる。
 後に、多少軽量化した model 102 が発売された。アメリカでは、未だ現役でmodel 100 を使い続けるユーザグループがいくつか活動している。Club 100参照。





Model 100用
ゲームソフト





PC8201 (NEC)

PC8201 は、1983年NECから発売されたマシン。京セラのOEM。重さ1.7kg、8ビットCPU「8085」のCMOS版「80C85」(クロック周波数2.4MHz)を搭載している。アイボリーホワイト、メタルカラー、ワインレッドの3色。アルカリ単3電池4本で18時間という持続時間は、エプソンのHC-20 の50時間(内蔵Ni-Cd電池)には及ばないが、本格的な携帯端末として要求される持続時間を満足していた。TRS-80 model 100 (Tandy)の日本バージョンにあたる。キーボードはTANDY model100の方がフラットになっており、8201の方がどちらかというと持ち運びより卓上での使いやすさを重視したデザインになっているといえる。左側にはRAMカートリッジ若しくはCRTアダプター用の拡張スロットがあるのが model100 と異なっている。CRTを接続すると80×25行、グラフィックは640×200ドットを表示することができ、普通のパーソナルコンピュータのように扱えることになる。通信ユーティリティ、ワープロとも英文、かなのみに対応。漢字ROMを接続することによりCRT上に漢字を表示することができた。バックアップ機能があり、オペレーションの電池が切れた後も内部電池により26日以上メモリ内容を保持した。

表示能力は、テキスト表示:40桁×8行。グラフィック表示:240×64ドット。電源は、単3電池4本、専用ニッカド電池パック、ACアダプタの3電源方式。
300(W)×215(D)×35(H)mm。後部 61(H)mm。1.7kg。138,000円。




Wine-red type
Metal-colour type





M10 (Olivetti)

 イタリアのオリベッティ社はタイプライターの製造で有名だが、電卓やパソコンなどの計算機も発売していた。同社の製品の特徴は何といってもその斬新なデザインにあり、そのため熱烈な愛好家も多い。同社の製品の多くは日本製であるが、いずれもオリベッティ社らしいこだわりがあふれている。
 M10は、オリベッティから販売されたモデル。他の姉妹機と比較してデザインや色合いが非常にユニーク。米国向けとヨーロッパ向けがあった。ディスプレイは手前に持ち上がる。後部にRS-232Cがあるが、他の機種と比べ上下が逆になっている。









集計機能付きカウンタ

KYOTRONIC 85 (Kyocera)

京セラ自らが販売したモデル。発売数は非常に少なく、ほとんど存在を知られていないマシン。形はNEC の8201と近いが、拡張スロットはない。
マシンの背面。一番下に BY KYOSEI. JAPAN の文字が見える。