Canon desktop calculator

 キヤノンはカメラメーカーであるが、自社のレンズ設計のため膨大な計算を必要としたことから電卓の開発に取り組んだ。1962年よりアニータを参考に研究を開始し、1964年5月東京晴海で開かれた第28回ビジネスショウで世界初のテンキー式卓上電子計算機キャノーラ 130を発表した(販売は10月より開始)。
 キャノーラ130は、演算素子にトランジスター、ダイオードが使われており、かなり大きかったが、キャノンは、その後、1968年には演算素子がICに置き換えられたキャノーラ163、キャノーラ161Sを発売し、さらに1970年にはLSIを使用したキャノンポケトロニックやキャノーラL121などを発売、電卓の小型・低価格化、ハンディー化を進めた。

 キヤノンの電卓のラインアップは、12桁電卓のシリーズの他、家庭用の8桁、10桁計算機 (L803、L1000)、大きな数字を扱う官庁、大会社、研究所向けの16桁シリーズ (L1611、L1621)、関数電卓(F-10、F-10P、F-20P)、プログラム電卓(SX-110、SX-300、SX-500)、記録式電卓 (MP-1000、MP-1216、MP-1215V)などがある。また、海外へのOEMも積極的に行い、1969年以降、アメリカのモンロー(正確にはリットン・インダストリー社のモンロー事業部)にM990、M950などをOEM供給した。


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東京理科大学 近代科学資料館 所蔵

Canola 130

キャノーラ 130 は1964年5月東京晴海で開かれた第28回ビジネスショウで発表され、10月に発売された。使用したトランジスターは600個、ダイオードは1600個にのぼり、演算桁は1兆まで計算できるよう13桁に設定されていた。発売当時の価格は 395,000円で4か月月前に発売されたCS-10Aより140,000円安かった(1965年10月には360,000円に値下げされた)。

Canola 130には以下のような特徴があった。
@誰にでも操作できるテンキー式を採用、
Aニキシー管に代えて新しいディスプレイ装置である光点式表示を採用、
B事務机にのる大きさとした。
当時としては非常に先進的なマシンであった。

Canola 130 のスペック
桁数 13桁
演算速度 加算 0.01秒 減算 0.01秒
       乗算0.25秒 除算 0.5秒
小数点 完全自動方式
演算素子 トランジスタ ダイオード
使用温度 0℃〜40℃
電源 AC100V
大きさ 260(H)×390(W)×510(D)mm
重量 18kg

使用説明書


Phote courtecy : Mr.Frank Boehm

Canola 161

1965年に発売された。
当時の価格は44万5千円。



Phote courtecy : Mr.T.Yoshida

Canola 151

1967年3月に発売された15桁1メモリー電卓。
ディスプレイ装置には130と同様光点式表示ランプが使われており、ニキシー管ではないため故障が少なく消費電力も少なかった。当時の価格は370,000万円。
サイズ 260(H)× 390(W)× 510(D)mm。重量 19kg。





Phote courtecy : Mr.T.Yoshida

Canola 130S

 1968年に発売された。Canola 130、161、151がスチール製のボディだったのに対し、Canola 130Sはボディーに樹脂を用い、サイズも小型化し軽量化を図った。
当時の価格 198,000円。











Phote courtecy : Mr.Frank Boehm

Photo courtesy : Mr.G.Georgiou

Canola 163

1968年に発売された16桁卓上計算機 Canola 163 。演算素子がICに置き換えられた。
当時の価格345,000円。
写真はオーストラリアの大学で使用されていたもの。










Photo Courtecy : Mr.G.Georgiou



Canola 1200

キヤノンは1968年5月にICを全面的に採用した電卓であるキャノーラ163とキャノーラ161Sを発売したが、これに引き続き1968年12月にはキャノーラ1200を発売した。

キャノーラ1200は、茨城の取手に一貫大量生産体制の工場を設け、設計・性能の簡略化とあわせ価格の低価格化を実現することで定価を12万6,000円まで引き下げ、「1桁1万円の計算機」というキャッチフレーズのもとで発売された。
当時同程度の性能機が数十万円の価格で販売されていたのに対し、12桁表示で軽量(4kg)、小型であったことから電卓市場に大きな衝撃を与え、爆発的なヒットとなった。

Canonの12桁電卓
1968年
1200
126,000円
1969年
1210
139,500円
1970年
1201
129,000円
1970年
L121
139,800円
1971年
121-A
93,000円
1972年
L121-F
32,800円
1973年
L1211
54,800 円




Phote courtecy : Mr.T.Yoshida

Canola L121 (初期型)

1970年に発売された。
当時の価格139,800円。




Phote courtecy : Mr.T.Yoshida

Canola L121 (後期型)

L121は発売時期により、キーボード右上にあるボリュームスイッチの形状が異なる。
キーボード右上の小数点ダイアル(ロータリー式)は、初期型では基板に直接実装され、後期型では上蓋側に固定され基板と線で結線されている。

このスイッチは翌年発売されたCanola 121-A でも採用されている。

Canola 121-A
Canola L121の翌年1971年に発売された。
機能はアップしたが価格は93,000円にまで低下した。



Phote courtecy : Mr.T.Yoshida

Canola L121F

1972年に発売された。
当時の価格は59,800円。


L1211
1973年に発売された。
当時の価格は54,800円。


Canola L100A

1972年に発売された10桁デスクトップ電卓。
チップにはテキサスインスツルメント社製の TMC1824とTMC1825 が使用されている。
電卓ケースはABS樹脂であるが、内部にはSAN-EI 社の印が貼ってあり、昭和47年5月9日に成型され、5月15日に接着されたことがわかる。
当時の価格39,800円。




Phote courtecy : Mr.T.Yoshida

Canola L1000

10桁電卓。
25,800円。





Phote courtecy : Mr.T.Yoshida

Canola L811

1973年に発売された。
当時の価格は29,800円。




BS-121





LS-101Z

幅88ミリの非常にコンパクトなデスクトップ電卓。